ー手術の後遺症ー





◎Yさんは20代後半の男性です。数年前自然気胸の手術を受けた後から身体に色々な症状が出るようになりました。その後半年ほど本院の針灸治療を継続的に受け、健康を回復しました。

Q そもそもの経過からお話下さい。

A 22才の時(7年前)、入社後しばらくしてから、左胸に痛みを感じるようになりました。しかし新入社員という事もあって休みを取ることができず我慢しているうちに左半身、特に左腕が痺れてきてしまいました。病院で診てもらうと自然気胸ということでした。最初は1週間位で治るとも言われたのですが、再来院した所病気が再発していて、肺に気胸になる可能性が高い箇所が数ヶ所あると言われ、肺と胸膜を癒着させる手術をしました。手術は成功し、気胸そのものは治った様でした。しかし、その後左半身の何処かに何か詰まった様な感じがするようになったんです。病院の先生に相談してみましたが「何でもない。あまり気にしない様に。」と言われただけでした。その後さらに手先・足先へと痺れが出て、背中が張る様になり夜も眠れない様になってきました。そうなってくると呼吸もうまく出来ずに苦しくなり、精神的にもおかしくなってきました。そして、色々な病院に行きました。しかし、検査結果は異常が無いので、「気にしない様に」と言われるだけでした。自分も気にしない様に言い聞かせていました。

 

Q ドクターに理解してもらえなかった事は辛かったですね。鍼治療を受け始めたのは去年の11月からですが、その後はどうでしたか?

A 最初の治療で自分が一番辛かった事が半分くらいになりました。諦めていたものが、治ってきてとても感激しました。

Q 一番辛かった事というのは、左半身の詰まる感じや痺れの事ですか?

A それもそうですが、今思うと左半身の違和感とうまく呼吸が出来なくなったことで精神的におかしくなって来ることですね。

Q 呼吸と精神は深い関わりがあるので、浅い呼吸しか出来ないと落ち着かなくなるし、時に不安感に襲われたり、思考がネガティブになってしまうものです。

A 治療を受けてみて深い呼吸が自然に出来ることに驚き、心も前向きになり元気が出てきました。鍼の治療をつづけてみて、最近は殆ど症状が無いですね。たまにひどく疲れると症状が出ますが、昔みたいにひどいものではないです。体を休ませればじきに治ってしまいます。

Q それは良かったですね。Yさんの場合は肺と胸膜を癒着させたことで経絡の流れが阻害されて半身の痺れが出たのだと思います。経絡というのは体の中から手先足先を結んで流れていくので、流れが阻害された場所よりも遠いところに症状が出ることも珍しいことではありません。お医者さんは経絡の存在を知らないので、Yさんの訴えを理解することが出来なかったのでしょうね。
今回のような胸膜の癒着に限らず、手術や打撲等の外傷を負ったときなどに、患部自体は治癒しているように見えるけれども、そこから離れた場所に色々な症状が出ることがあります。多くは経絡の流れが阻害されたことによって起きるものです。鍼灸の治療では患部に淀んで流れに参加できなくなった血(C血)を流し去る、或いは散らすことによってこうした症状を大きく改善する事ができます。
こうした分野は西洋医学が特に不得意としていますから、以前に手術や打撲等の外傷を負ったことがあり、尚かつ体のなんらかの症状が改善しない人は一度鍼治療の診察を受けて診ることをお勧めします。



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